ダイナフォントストーリー
2016年02月09日

中国語文化を知る –「春節」その2 春聯

春聯
前回の紅包に続き、今回は「春聯」について掘り下げます。では「春聯」とはどういったものか教えてください。

Kさん:はい。春聯とは元々、中国古代の春秋戦国時代に門にかかげた魔除けの桃符(とうふ)を起源とした文化です。年越しに縁起の良い言葉を赤い紙に書いて家の玄関や門、入り口などに貼り付ける事で、縁起を担ぐ飾り付けになります。年越しに春聯を貼ることは、明朝の朱元璋(しゅげんしょう)の時代に大きく普及していき、現代まで受け継がれてきた大切な文化です。

今回、Kさんはどういったコンセプトで春聯をデザインしましたか?

Kさん:デザインを考えた時、行書体、金文体といったフォントもアイデアとしてあり、どの書体を使用するか悩みましたが、文字を上手く表現する事を念頭に置きつつ、伝統感やデザインの特別性も出していきたかったので、象形文字のような独特の字形デザインが魅力の「新篆体」に決定しました。そこに銅銭、カササギ、鯉、金柑などのトーテムを足しました。
横批のカササギは新春をイメージし、銅銭は財を招くという意味を込めてデザインしています。上聯と下聯は伝統の切り紙細工を素材として使用し、深い意味を持つ文字のそばに装飾し、鯉と金柑で縁起の良さを表現しました。ちなみに文字の色を金にしたのも喜色を強調したいと思ったからです(笑)。
 
では春聯の文字を考えたTさんに質問します。
春聯を書くために規則があるそうですが、その規則を教えていただけますか?


Tさん:はい。一般的に春聯は「上聯」、「下聯」「横批」の3枚を、それぞれ扉の右側、左側、上部に貼りつけます。3枚の文字数は字数が必ず同じでなければならない規則があり、多くの春聯が五文字か七文字で作られています。また、使った語彙はお互いに相応する意味を持つこと、品詞とアクセントを合わせる事も伝統的な春聯の条件です。しかし今回のテキストを作成する際はそういった従来のルールに囚われることなく、ダイナコムウェアから皆さんに届けたいメッセージを春聯の文字として力強く表現しました。
春聯

ご苦労された甲斐あって文字の力強さを感じさせる素晴らしい春聯だと思います。
文字の意味について詳しく教えてください


Tさん:ありがとうございます。先に上聯の「威震天下財廣闊」を見ていきましょう。直訳すると、「天下に威信が響き渡る」といった意味です。この言葉は、力強さと勢いを表しており、来年、ダイナコムウェアがフォント業界においてこれまで以上のブームを巻き起こすように、という意味を込めて作りました。 下の文字は「財廣闊」は財源を持続的に広げることができるという意味を込めています。2015年、ダイナコムウェアはCIS(Corporate Identification System)やウェブサイト、パッケージ製品のデザインを 変更しました。そこで下聯には「萬象更新展鋒芒」と書きました。DynaFontは新しい姿勢で消費者に向かってフォントサービスを提供していきたいと思い、作った文字です。
春聯

では最後に横批の「華福康壽喜迎春」はどういった意味ですか?

Tさん:「華、福、康、寿」 この4文字はそれぞれ、栄華、幸運、健康、長寿を指しています。 良い年を送る上で欠かせない言葉でしょう。 「喜迎春」は喜んで新年を迎えるといった意味です。また、ダイナコムウェア台湾の社名である「威鋒」とブランド名である「華康字型」も春聯の中に入れたのも大きなポイントです。
 
春聯
本文で言及した新篆体はDynaFont中国語フォントパッケージ製品「DynaFont 中国語88書体 TrueType Hybrid」に収録されています。

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