ダイナフォントストーリー
2016年02月08日

中国語文化を知る –「春節」 その1 紅包

紅包

中国北部では、春節の前日の大晦日に「元宝 (げんぽう) 」と呼ばれる中国の昔の貨幣の形をした餃子を作って食べるといった日本の年越しとはまた違った興味深い文化・行事がある事をご存じでしょうか?今回のダイナフォントストーリーでは2016年も2月を迎え、8日の旧正月「春節」がいよいよ近づいてきた事を踏まえ、「春節」という文化・行事についてスポットを当ててご紹介いたします。
さて「春節」ですが、中華圏にとっては最も重要視されている祝祭日であり、ダイナコムウェアが展開するDynaFont(ダイナフォント)シリーズの大半を開発しているダイナコムウェア台湾でも春節を祝うべく、毎年様々なグッズを制作しています。
2016年はダイナフォントを活用した紅包(ホンバウ)と春聯(チュンリエン)を制作したとの事で、制作に携わったグローバルマーケティング部の広報担当TさんとデザイナーのKさんに話を聞きました。

まずは「紅包」から掘り下げていく為に日本のお年玉の由来とされる「圧歳銭(ヤースィチェーン)」について質問させていただきます。
旧正月では、子供に平穏無事に成長していって欲しいという願いを込めて、紅包にお金を入れて子供に与える「圧歳銭」があるそうですが、「圧歳銭」と「紅包」について、元々の由来を知っていますか?


Kさん:もちろん知っています。昔、中国に「祟(スエ)」という頭を触られると頭が悪くなってしまう呪いをかける妖怪がいたそうです。この妖怪は大晦日になると子供たちの頭を触ってまわったそうです。 その呪いを鎮める方法が子供に紅包にお金を入れて与える事だったと言われています。 そのため、中国では日本のお年玉にあたるこの行事を「圧歳銭(中国語では「歳」と「祟」が同じ発音となります)」と呼んでいます。 現代でも続くこの行事にはお祝いと好運の意味が含まれています。

今回、制作された2種類の紅包のデザインコンセプトを教えてください。

Kさんデザインのポイントは文字の表現です。「金運に恵まれますように」を意味する「恭喜發財(ゴンシーファーツァイ)」と「財産が広がりますように」を意味する「財源滾滾(ツァイユエングェングェン)」という旧正月の挨拶の言葉をダイナフォントで表現したいと思いデザインしました。 「恭喜發財」の紅包は、毛筆の特徴が力強く表現されている「行書体」を使用し、周りに銅銭や雲といった伝統の図を施しています。また卍(まんじ)紋には富貴長寿の意味がありますので、これは旧正月に欠かさない祝辞となっていますので大きなポイントです。 「財源滾滾」の紅包は、伝統感を出すため「新篆体」を使用しました。波の上で元宝が転がる様は、大量の金銭が入ってくる縁起の良さを演出しています。 また「財源滾滾」の4文字の中の1つの「福」を逆に配置する事で、"福が着く"という意味を込めつつ、視認性・可読性の向上に努める事で、画竜点睛な効果を演出しました。

本文で言及した行書体と新篆体はDynaFont中国語フォントパッケージ製品「DynaFont 中国語88書体 TrueType Hybrid」に収録されています。
次回は中国語文化を知る –「春節」その2 春聯をお送りいたします。

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