線を引いてインスピレーションへ、書体を灯して新生へ
その自然でしなやかな美しい様に強く引きつけられながらも、その調和はどこに由来しているのか……、またその独特な個性はどのようにして演出されているのか……、考える機会はあまりなかったのではないでしょうか。
そこでダイナコムウェアはこれまでの文字に関する固定観念を覆した書体デザインが持つ無限の可能性とその独特の生命力を展示することを目的に、「文字より新生へ」芸術展を2024年7月24日から28日までの期間、中国・上海にて開催いたしました。
今回のダイナフォントストーリーでは、多種多様な展示手法を用いて来場者の皆さまに書体の精神と生命力を存分に感じていただいた芸術展「文字より新生へ」についてご紹介いたします。
○書体の精神と生命力にあふれるインスタレーションの数々
「文字より新生へ」はそれぞれの展示物が書体デザインによる文字の面白さや美しさ、そして生命力を追求した内容です。
会場内で確かな生命力を放つインスタレーションの数々は、来場者に視覚的な享受を提供するだけでなく、新生への探求に導く存在であると言えます。
その透明な書籍を捲れば、手のひらで踊りだすような躍動感にあふれる文字たちとの出会いがきっと待っています。
壁一面に飾られた彩りも豊かな「新生日刊新聞」。それぞれの文字を味わうことで書体へのインスピレーションも自ずと湧き上がっていくこと間違いなしです。
重なり合ったアクリル版の文字は書体の違いについて思う存分観察することができ、たくさんの発見があなたに訪れることでしょう。
来場者が願いを認める「お願いカード」もあります。裏面に判子を押して壁に掛ければ、文字に込めてそのお願いはきっと叶えることができるはず!
展示会場の中央にある書物から飛び出した文字の「生態系」は文字の生命力を体現した、まさに「文字より新生へ」を象徴する展示物です。
○書体デザインにおける新生をテーマにした講演「文字より新生へ」
会期中の7月26日には書体デザインにおける新生をテーマに「文字より新生へ」と題したした講演も行い、多くのデザイン好きや業界関係者に受講していただきました。
なお本講演はダイナコムウェアからダイナコムウェア中国 営業本部長・王 培東、グローバルマーケティング部アシスタントマネージャー・劉 穎潔(Serena)、シニアフォントデザイナー・姜 鳳怡(Olive)、多言語デザイナー・黄 靖婷の4名がSpeakerを務めています。
はじめに王 培東が講演の挨拶で日常生活におけるフォントの応用について話しました。また講演を通じて、より多くの人々が書体デザインへ関心を持ち理解を深めててもらえることへの期待や、本イベントが参加者の交流の場になることを目指していると述べました。
金花体や金文体、甲金文体の書体デザイナーである姜 鳳怡は、「文字より新生へ:インスピレーションから実現まで」というテーマで講演を行い、書体デザインのインスピレーションを得るからデザインの実現までのプロセスを詳しく説明し、創作を通じて感じたことや収穫についてお話しました。
はじめに王 培東が講演の挨拶で日常生活におけるフォントの応用について話しました。また講演を通じて、より多くの方々が書体デザインへ関心を持ち理解を深めててもらえることへの期待や、本イベントが参加者の交流の場になることを目指していると述べました。
「金花体」や「金文体」、「甲金文体」、そして2024年新書体である「金蝶体」までダイナフォントの数々の代表書体を手掛けるダイナコムウェアのシニアフォントデザイナーである姜 鳳怡は、「文字より新生へ:インスピレーションから実現まで」というテーマで講演を行い、書体デザインにおけるインスピレーションを得ることからデザイン実現までのプロセスを詳しく説明し、創作を通じて感じていることやその収穫について話しました。
ダイナコムウェアの多言語デザイナーである黄 靖婷は「書体デザイナーの国際的視野」をテーマに、ダイナフォントフラッグシップフォントである「金剛黒体」をはじめ、多言語書体のデザイン美学を紹介し、書体の特長やデザインの工夫について解説しました。また、彼女がどのように多言語の文化からインスピレーションを見つけ出し、書体デザインを通じて異文化間のコミュニケーションと交流を実現しているかについても披露しました。
講演の最後にダイナコムウェアグローバルマーケティング部アシスタントマネージャーの劉 穎潔が、講師たちの学びに満ちた講演に感謝を述べ、ダイナコムウェアの代表フォント製品と長年続けてきた理念について紹介しました。彼女は今回の講演を通じて、より多くの方々にダイナコムウェアおよびダイナフォントに対する理解、そして関心を持っていただけることを願っています。
若葉が生い茂り咲き誇る花のように、ダイナコムウェアはフォントに生命を与えることで、文字の再解釈であり芸術の生命力でもある試みを実現しました。
「文字より新生へ」は単なる芸術展ではなく、書体と生命についての思考実験でもあります。
ご参加いただけました皆さま一人ひとりが書体の魅力を発見し、文字から聞こえた命の鼓動に耳を澄ませ、書体の世界に感動し、そして共感していただけたことを心から願います。
○動画で味わう「文字より新生へ」