ダイナフォントストーリー

カテゴリー:ダイナフォントストーリー
2023/01/12

フォントデザインが町に光を灯す ~のんびりレッスンで集集の賑わいと結束力を喚起~

集集のんびり学校/DFのんびり体


2015年、国連によって「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals、通称SDGs)が発表され、全世界の人類が共同の持続可能な未来のために努力し目下の様々な危機に向き合うための17の目標が示されました。
ダイナコムウェアも持続可能な開発目標の達成に向け、フォントベンダーとして生命力溢れる文字によるフォントデザインを通して実現できる様々な取り組みを行っています。例えば2017年には、台東県成功鎮に「成功宛て」ポストを設立して人々の「成功」に対する考え方を収集することで地域知名度やブランドイメージを向上させました。
今回のダイナフォントストーリーでは、こうした取り組みの1つとして2022年にダイナコムウェア台湾が実施した「集集のんびり学校」をご紹介します。

猛威を振るうパンデミックや、仕事・生活などによる様々なストレスに苦しめれる現代人は、生き続けるモチベーションを保つためには、誰もが「頭を空っぽ」にできる、自分だけのme time(ひとりの時間)やme place(ひとりの場所)を見つけることが大切ですが、のんびりボーっと過ごすことも、実は多くのテクニックと想像をはるかに超える学問が必要です。
そこでダイナコムウェア台湾はのんびりボーっとするためのテクニックを学ぶことができ、
集集線周辺地域の特徴を集めた「集集のんびり学校」を立ち上げ、また2022年夏季イベント限定の「DFのんびり体」をリリースし、フォントデザインを通じて100年の歴史を誇る鉄道支線・集集線に沿って温もり溢れるローカルツーリズムを盛り上げるとともに、小さな町の持続可能性を推進しました。
 
台湾は豊かな自然や文化に恵まれ、海辺から山のほとりに至るまで、特徴的な町々があります。
南投県の集集とその周辺の水里や源泉といった町々は、かつて栄えていたものの、深刻な人口流出により、しだいに町の風情を忘れ去られてしまいましたが、この地域には100年の歴史を誇る鉄道支線・集集線が走っており、人口は台湾で2番目に少ない中、多くの歴史的景観と文化的特徴に富んでいます。
ダイナコムウェア台湾はフォントデザインの力によって、この小さな町に光を灯そうと「集集のんびり学校」を立ち上げ、100年の歴史ある鉄道支線に沿って、民間店舗と提携した36の体験型レッスンを企画しました。
フォントデザインの美学をもって町をナビゲートしながら頭を空っぽにできるのんびり旅は、地域の魅力を活性化させ、歴史ある町の趣を再び彩っていくことになりました。
 
「集集のんびり学校」ホームページ:https: //www.dynacw.com.tw/chilling-at-jiji/
 


フォントデザインで町の魅力を表現!かつての栄光を一点一画に凝縮
繁体字中国語フォントの一点一画にも、小さな町を旅する素敵なひと時を織り込めるって想像できますか?
駅でのんびりくつろぐ猫、池の周りで魚にエサをやる子ども、コミュニティーセンターのお年寄りたちの笑い声、南投県集集鎮の和気あいあいとした雰囲気、すべてがフォントの中に隠れています。
ダイナコムウェアの「DFのんびり体」は、今回のイベント「集集のんびり学校」のために作られた限定フォントですが、文字の一点一画を通して、「のんびり」、「ゆったり」、「のどか」な、この町独特の雰囲気を表現しています。
「DFUD丸ゴシック体」のユニバーサルデザインを軸に、ふところを広く取り、「DF丸ゴシック体」の丸みをさらに強調することで活発で楽しいイメージを注入しました。こうして集集の地域文化に基づいて創られた、最も集集らしい限定フォントが「DFのんびり体」です。

 
頭を空っぽにする36のレッスンで小さな町を散策、隠れた田舎の結束力を描き出す
100年の歴史を誇る鉄道支線・集集線に沿って、のんびりと「頭を空っぽにする」というコンセプトの元、町の隅々まで深く知ってもらうため、二水駅から車埕駅まで「のんびり図工」、「のんびり体育」、「のんびり自習」、「のんびりグルメ」など、36もの豊富なレッスンを企画しました。
源泉駅周辺で行う「川のせせらぎを聴く練習」では、地元の歴史文化を仕事とする方々と共に、濁水渓を水源とした八堡圳へ行き、のんびりと川のせせらぎに耳を澄ませながら歴史を学ぶことができます。「バナナの木の下で友達作り練習」では、バナナの木の下でキャンプができます。のんびりキャンプファイヤーや星空を眺めるのはバナナ園での最高の過ごし方と言えます。「木工練習」では、林班道体験工場に行くことができます。思いっきり木工作業をして自分だけの作品を完成させ、最後にイベントロゴの「集」の文字を烙印しましょう。その他にも、橋の上の月下老人廟で行う「求愛練習」や、毎日定時に出勤・退勤する「猫駅長練習」も、自分自身と対話したいアナタにおすすめです。
頭を空っぽにする36のレッスンは、楽しいだけでなく、田舎の魅力もグレードアップさせました。さらに、のんびり購買部では特徴的なお土産グッズを購入することもできるのです。
さぁ、あなたも、新しい、のんびり旅を体験してみましょう!

企業の持続的推進と地域マーケティングは、地域を輝かせるグッドアイデア
まったく新しい地域ブランディングを通して、集集線周辺地域のバイタリティーや魅力を発信できればという願い込めて2022年、ダイナコムウェアは初めて南投県集集鎮と鉄道支線・集集線周辺にやって来ました。
「集集のんびり学校」の地方創生に対する努力は、SDGsの目標11「包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び農村を実現する」とも一致しています。

ダイナコムウェアの代表取締役・羅慧美は本取り組みに関して「優れた地域マーケティングとは、その場所本来の魅力の上に築かれるべきです。ストーリーテリングやまちづくり、そしてデザインや宣伝を通して、より多くの人々に知らせ、触れさせるのです」と述べています。
 
また、今回の集集のんびり学校の地方創生コンセプトを力強く支持する集集鎮長である陳紀衡は、「イベントによって集集が広く知られることに喜びを感じるほか、小さな町に再び光が灯ることにも感動を覚えています。人口が流出してしまった小さな町に再び人が集まり、人々が結束力を固め、この町本来の魅力を発掘し、新たなイメージと融合させること。それこそが、地域マーケティングの持続的発展の最大の体現だと思います」と述べています。

かつて栄えていた頃の町のバイタリティーを呼び覚ますことで、観光を盛り上げ、地域について深く知ってもらい、都市と農村のポジティブな繋がりを促進させれば、没落した小さな町であっても、持続可能な発展を目指すことができるのです。



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