ダイナフォントストーリー

カテゴリー:組込み用フォント採用事例
2022/05/31

DynaFont金剛黒体コンデンス 日本語書体/多言語書体(カスタマイズ版)採用事例

金剛黒体コンデンス 日本語書体/多言語書体(カスタマイズ版)「OM SYSTEM OM-1」 ⓒ 2022 OM Digital Solutions Corporation
 
OMデジタルソリューションズ株式会社が2022年3月18日に発売した小型軽量システムによる高い機動力に高画質と高性能を兼ね備えた「マイクロフォーサーズシステム規格」準拠のミラーレス一眼カメラ『OM SYSTEM OM-1』にダイナコムウェアの組込み用フォント(Embedded DynaFont)から『金剛黒体コンデンス 日本語書体/多言語書体(カスタマイズ版)』が採用されました。

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『OM SYSTEM OM-1』組込み用フォント採用インタビュー

『OM SYSTEM OM-1』は、唯一無二の顧客体験を提供する「OM SYSTEM」カメラのフラッグシップモデルとして、撮影者の創作意欲を掻き立て、どこへでも持ち出したくなる軽快性と撮りたいものを思い通りに撮ることができる感動を提供する一眼カメラです。
今回、OMデジタルソリューションズ株式会社で『OM SYSTEM OM-1』の開発を担当された川口勝久氏と川和岳史氏に『金剛黒体コンデンス(カスタマイズ版)』の採用に関してお話を伺いました。
 
開発部門 川口勝久氏 開発部門 川口勝久氏
開発部門 川和岳史氏 開発部門 川和岳史氏
ー本日は、よろしくお願いします。はじめに「OM SYSTEM OM-1」に関しまして、ご紹介いただけますか。
川口勝久氏:まずOMデジタルソリューションズ株式会社は、オリンパス株式会社の映像部門が独立して誕生した会社です。光学・精密・デジタル映像技術をベースに製品を開発しています。主力の製品としてデジタルカメラや、それ以外にもICレコーダーなどのオーディオ製品なども開発し、サービス、ソリューションを提供しています。
今回、ダイナコムウェア様の組込み用フォントを採用させていただいた製品が2022年3月18日に発売した「OM SYSTEM」ブランドのフラッグシップカメラ「OM-1」となります。
「OM-1」は、「マイクロフォーサーズシステム規格」という私たちが推進しているマウント規格を採用しているミラーレス一眼カメラです。小型軽量化による機動力や高画質・高性能を兼ね備え、思い通りに撮りたい写真を撮ることができる “唯一無二” をコンセプトにしています。AF/AE追従で最高50コマ/秒、AF/AE固定で最高120コマ/秒の高速連写ができたり、PCを使用することなくカメラ内でデジタル画像処理技術を駆使して実現する「コンピュテーショナル フォトグラフィ機能」の充実など、映像表現をさらに広げることができる製品になりました。また、機動力という特長により、キャンプなどアウトドアでも積極的に使用していただくことを意識して開発しました。三脚なしでもスローシャッターでも手持ち撮影を可能にする高性能な「5軸手ぶれ補正」や真っ暗な状態でもEVFや背面モニターで天の川が視認できる「ナイトビューモード」や、ピント合わせが難しかった星空にピントを合わせることができる「星空AF」など、高性能な機能を多種多様に搭載しているのが特長です。もちろん、今回刷新したUIで新たに採用したフォント「金剛黒体コンデンス」も特長の1つです。
ハイレゾショット 「ハイレゾショット」
OM SYSTEM OM-1, M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II, F2.8, 1/8sec, ISO200
ⓒ 2022 OM Digital Solutions Corporation

 
ナイトビューモード 「ナイトビューモード」
ⓒ 2022 OM Digital Solutions Corporation
 
ー新製品にご採用いただき、誠にありがとうございます。それでは、「ダイナコムウェア組込み用フォント」をどのような経緯で知りましたか。
川口勝久氏:ダイナコムウェア様とは前身となるオリンパス株式会社で10年以上前の製品にビットマップフォントを採用して以来、長年に渡りお世話になっています。これまでの実績を踏まえて今回もダイナコムウェア様にフォントに関して相談することにしました。

ー長期に渡って継続してダイナコムウェアの組込み用フォントをご採用いただけているということ、弊社としても、とても光栄です。今回、フォントの中で「金剛黒体コンデンス」をお選びいただきました理由を教えていただけますか。
川和岳史氏:新製品をリリースするにあたり、UIを刷新し、特にメニューについては今までのOM-Dユーザーだけでなく、初めてお使いいただく方にも分かりやすいように、設定項目の探しやすさ、確認しやすさ、ミスなく設定できること、等を重視して開発しました。
また、これまでの製品ではお客様からカメラのメニュー画面の文字が小さくて読みにくいというご指摘もあり、読みやすさは課題になっていました。しかし、単純に文字自体を大きくしてしまうと今度は表示した際、どうしても載せられる情報量が減ってしまいます。また、これまでの製品でも多言語展開してきましたが、「OM-1」も18言語に対応しています。多言語展開すると、ほとんどの言語では日本語よりも文字列が長くなる傾向にあります。つまり文字自体を大きくする事にも限界があるため、文字にコンデンスをかけて、なおかつ読みやすいフォントを採用したいという想いがありました。

川口勝久氏:その要望でダイナコムウェア様に相談したところ、まず「金剛黒体コンデンス」を提案いただき、その上で、デザイナーのこだわりに合わせて書体をカスタマイズしていただく流れになりました。例えば数字のアーチ部分を変更してもらうなど、細かい部分まで柔軟にカスタム対応していただけた点は、とてもありがたかったです。
川和岳史氏:カメラの液晶画面の表示における視認性や、画数が多く文字が潰れやすい漢字や中国語の文字などを考慮する中で、「金剛黒体コンデンス」は、表示できる情報量や長い説明文にも対応できる点や、これまでの文字サイズとあまり大きさを変えずに読みやすくなる点などから、開発陣全体の意見とも合致して、製品への採用となりました。

ー製品への採用の決め手となったポイントなどあれば教えていただけますか。
川和岳史氏:書体のカスタム対応に応じてくれた点や「OM-1」は全世界に向けて販売している製品なので多言語に対応していただける点も魅力でした。また、描画用フォントライブラリの提供など、こちらの要望に対してのダイナコムウェア様のエンジニアの方のレスポンスの早さも決め手の1つです。サポートもスピード感をもって対応してくれました。
川口勝久氏:こちらの要望に対してのレスポンスの早さはこれまでも感じていましたが、ご一緒に仕事させていただく上でとても助かっています。

ーありがとうございます。担当エンジニアにも伝えておきます。実際に製品のリリース後、反響などはいかがでしょうか。

川口勝久氏:今回、フォントの表示方法にも、相当こだわりました。例えば、ファインダーを覗くときに被写体が映っている時は文字のまわりにフチを付けることで視認しやすくしたり、逆にメニューを開いた時は背景色が固定されているため、文字のフチをなくすことで視認性を確保したり、またライブビューで表示するときは、背面に出るコントロールパネルの文字は大きめに表示するため文字の太さを変えるなど配慮しました。こうした表示する場面によって、太さやフチのありなしをフォントで再現できる部分もすごく助かりました。
実際に多くのお客様からは、「文字が読みやすくなった」、「見やすい」、「メニューが分かりやすい」という声が届いており、「文字がキレイ」という声も多数いただいています。また、海外でも発売していますが、同じような声をいただいています。お客様の中には「要望通り文字が大きくなった」という感想もいただきました。フォントに関して、とても好意的な反応をいただいており、大変ありがたく思っています。

ー製品に関しましての今後の展望、また、ダイナコムウェアに対してご要望などございましたら、忌憚なくお聞かせいただけますと幸いです。

川口勝久氏:総じていうと、フォントに関しても、エンジニアさんのレスポンスに関しても、すごく満足しています。とにかく対応が早くて、デザイナーの要望、フォントを組み込む開発側の立場の両方を理解してくれてすごく助かりました。本当にありがとうございます。 今後もこれまで同様に両社の開発で協力し、より良い製品を市場に提供していく事ができることを期待しております。
今後ともよろしくお願いいたします。

ー高性能で機動力があり、優れたUIを持つミラーレス一眼カメラ「OM-1」は、まさに唯一無二と言えますね!
本日は貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。
 
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」採用による日本語メニュー画面 一例
ⓒ 2022 OM Digital Solutions Corporation
 
「金剛黒体コンデンス 多言語書体(カスタマイズ版)」採用による多言語メニュー画面 一例
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」英語のメニュー画面 一例英語のメニュー画面
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」フランス語のメニュー画面 一例フランス語のメニュー画面
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」中国語(繁体字)のメニュー画面 一例中国語(繁体字)のメニュー画面
「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」「金剛黒体コンデンス 日本語書体(カスタマイズ版)」タイ語のメニュー画面 一例タイ語のメニュー画面
ⓒ 2022 OM Digital Solutions Corporation

4種類の横幅×6ウエイトのコンデンス書体「金剛黒体コンデンス」

金剛黒体コンデンス
 
金剛黒体コンデンス
カテゴリー:基本書体/コンデンス書体
書体の太さ:Ultralight / Thin / Light / Regular / Medium / Semibold
「金剛黒体コンデンス」は、通常の金剛黒体から90%、85%、80%、75%の4種類の横幅と6ウエイトで展開するコンデンス書体です。

OMデジタルソリューションズ株式会社
OMデジタルソリューションズ株式会社
設立:2020年10月9日
所在地:〒192-0033 東京都八王子市高倉町49-3
URL:https://om-digitalsolutions.com
オリンパスの映像事業を継承し、光学・精密・デジタル映像技術を核に、多くの賞を受賞してきたデジタルカメラをはじめとする映像・オーディオ製品、サービス、ソリューションを提供しています。

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