ダイナフォントストーリー

カテゴリー:連載コラム「ぬらくら」
2020/10/01

ぬらくら第114回「125億6700万年」

今回も YouTube ネタです。

宇宙船アポロ11号が史上初めて月に人を届けたのは1969年、その頃はアポロ11号の成功による影響で宇宙に関する書籍がずいぶん話題になりました。
その後も宇宙本は途切れることなく上梓されています。

手元の本の中からもナイジェル・コールダーの「爆発する宇宙」(* 1) 、高橋実「灼熱の水惑星」(* 2)、カール・セイガン「宇宙との連携」(* 3)、スティーヴン・ホーキング「ホーキング、宇宙を語る」(* 4)、佐藤勝彦「宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった」(* 5)、スティーヴン・ホーキング「ホーキング、未来を語る」(* 6)、スティーヴン・ホーキング「ホーキング、宇宙の全てを語る」(* 7)、ローレンス・クラウス「宇宙が始まる前には何があったのか?」(* 8) などが見つかります。

「爆発する宇宙」の巻頭にはアポロ11号が撮影した地球のカラー写真が収められています。
この本の副題に「アポロ以後の天文学」とあるので、アポロ計画がその後の天文学にもたらした影響が大きかったことは容易に想像できます。
カール・セイガンとスティーヴン・ホーキングはブームの感がありました。

映画の世界ではスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅(1968)」から「未知との遭遇(1977)」「スターウォーズ・エピソード4(1978)」「エイリアン(1979)」「アポロ13(1990)」「アルマゲドン(1998)」「パッセンジャー(2017)」「ライフ(2017)」「ファースト・マン(2019)」「アド・アストラ(2019)」と連綿と続きます。
最近では「インターステラー(2020)」が記憶に新しいところです。
これらは宇宙を舞台にした映画のほんの一部で、数え上げれば長いリストになります。

スター・ウォーズ・シリーズの第一作「エピソード4/新たなる希望」が公開されたときに、小学校4年の娘と1年の息子を連れて大スクリーンの映画館に見に行きました。

最前列の席しか空いていなくて、大画面を見上げ続けた子供たちは、そこで繰り広げられるミレニアム・ファルコンやXウィングなどによる激しい戦闘場面、頭の上から現れる巨大な宇宙船の映像の影響で、映画館を出たときには乗り物酔い状態だったことを思い出します。

「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」の公開が1978年作、2019年には「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」が公開されています。
スター・ウォーズはなんと41年間にわたるシリーズになりました。

今から45億6700万年前の太陽系誕生から説き起こし、今から80億年後に地球が消失するまでの気の遠くなるような永い永い地球の物語が YouTube 上にあります。
既にご覧になった方もいると思いますが「地球そして生命の誕生と進化」(* 9) という1時間5分の動画がそのタイトルです。

動画の側に Kaoru GreenEmerald さんのコメントがあります。

『本動画は丸山茂徳先生並びに冥王代生命学研究グループが、平成26年度文部科学省科学研究費補助金・新学術領域研究事業として、太陽系や地球の誕生を経て生命の誕生と進化の過程を最新の研究成果に基づいて映像化したものです(以下省略)。』

このコメントの下にある「もっとみる」をクリックすると、この動画の更に詳しい内容のリストを見ることができます。

動画は太陽系誕生、原始地球誕生、プレートテクトニクス、原始生命誕生、磁場の発生、光合成生物の誕生、マントルオーバーターン、多細胞生物の誕生、カンブリア紀動植物群誕生、脊椎動物の進化、人類の誕生、人類の未来、地球の未来、プレートテクトニクスの停止、天の川銀河とアンドロメダ銀河の衝突、地球の消失などなどを、宇宙物理学や地球物理学、生物物理学などの専門知識のない門外漢にも、理解しやすい動画で解説しています。

45億6700万年前の太陽系誕生から80億年後の地球消失までの125億6700万年という途方もない時間の流れを一気に見せてくれる「地球そして生命の誕生と進化」は、秋の夜空に相応しい動画ではないでしょうか。

* 1) 爆発する宇宙
ナイジェル・コールダー:著/小尾信弥、森暁雄:訳/朝日新聞社 1971 

* 2) 灼熱の水惑星
高橋実:著/原書房 1975

* 3) 宇宙との連携
カール・セイガン:著/福島正実:訳/河出書房新社 1976 

* 4) ホーキング、宇宙を語る
スティーヴン・ホーキング:著/林一:訳/早川書房 1989 

* 5) 宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった
佐藤勝彦:著/同文書院 1991

* 6) ホーキング、未来を語る
スティーヴン・ホーキング:著/佐藤勝彦:訳
2001.12 角川書店

* 7) ホーキング、宇宙の全てを語る
スティーヴン・ホーキング、レナード・ムロディナウ:著/佐藤勝彦:訳
2005.9 ランダムハウス講談社

* 8) 宇宙が始まる前には何があったのか?
ローレンス・クラウス:著/青木薫:訳/文藝春秋 2013

* 9) 地球そして生命の誕生と進化【最新版】
https://www.youtube.com/watch?v=-mKu5dIns4c&list=WL&index=2&t=0s
英語版も用意されている。
https://www.youtube.com/watch?v=SkeNMoDlHUU&t=46s

タイトルの「ぬらくら」ですが、「ぬらりくらり」続けていこうと思いつけました。
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ダイナコムウェア コンサルタント
ダイナコムウェア株式会社
コンサルタント
mk88氏

PROFILE●1942年東京都生まれ。1966年桑沢デザイン研究所ビジュアルデザイン科卒。設備機器メーカー、新聞社、広告会社を経て、総合印刷会社にてDTP黎明期の多言語処理・印刷ワークフローの構築に参加。1998年よりダイナコムウェア株式会社に勤務。Web印刷サービス・デジタルドキュメント管理ツール・電子書籍用フォント開発・フォントライセンスの営業・中国文字コード規格GB18030の国内普及窓口等を歴任。現在はコンサルタントとして辣腕を振るう。
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