DynaFont PICK UP書体-雅風隷書体
現代の柔らかな新風を吹き込んだ隷書体
情報化社会の進展に伴って、我々の生活歩調もますます速度が増しています。歩くこと・話すこと・食事すること、生きるということにおいて、スピードを優先し、効率や結果を追求するあまり、自分らしさは二の次となり、人生の目的や意味を考える暇もない、そんな毎日を過ごしてはいませんか?そのようなライフスタイルを送る皆様に、ほんのひとときでも、「時間を忘れてゆったりと文字の世界に没頭して欲しい」、そんな願いを込め、その素朴さが読み手に親近感や安心感を与えてくれる書体として開発しました。
「DF隷書体」をベースにした「雅風隷書体」は、モダン(modern)・ライト(light)・シンプル(simple)といったコンセプトを持って現代的なデザインエレメントを取り入れてデジタルで表現した書体で、古来から続く伝統的な隷書に柔らかい新風を吹き込む事に成功しました。また、文字間隔を調整により小さな文字でも、はっきりと視認・可読することができる実用性を兼ね備えています。
従来の隷書の特徴である「蚕頭雁尾」に逆らい、そのコンセプトから現代的なデザインを施した「雅風隷書体」では、あえて起筆と収筆の止まった場所を平らにし、また、本格的な隷書体による綺麗で重厚な毛筆の筆法も毛筆風のストロークと平らな起筆・収筆としてゆるやかさを表現、他にも主な筆画をやや長くする事で、より端正な字形へと変化させました。幅広な字形という元来の隷書による特徴を保ちながらも、様々なエッセンスを散りばめて完成へと至った「雅風隷書体」は伝統と現代のデザインが融合した21世紀に適した隷書と言えるでしょう。
その1 起筆と収筆の止まった場所を平らにし、また、運筆も本格的な毛筆の筆法を自然な流れの柔らかいストロークにしました。
その2 筆画をやや長くしたことにより、凛とした美しさが醸し出されるようになりました。
その3 起筆・収筆の止まった部分をフラット化し、縦画に爽やかさを生んでいます。
その4-1 横画と転折部分の太さを微調整し、小さな文字でも読みやすくなるように視認性・可読性を追求しました。
その4-2 払いのストロークを洗練し、よりナチュラルな字形になっています。
その4-3 横画の起筆と収筆の止まった部分をフラット化した事で、素朴さや優しさが表現されています。
その5-1 連筆と転折部分がゆったりした印象を与えます。
その5-2 視認性・可読性を高める為、筆画をやや細く調整しています。
その6-1 平らな起筆と清楚な感覚を与えたストロークから、活発で可愛い印象を感じさせます。
その6-2 字面でのスペースを調整した事で、文字の拡大・縮小に対しても見やすく表示されます。
その6-3 点を平らにする事で、素朴な趣がより一層溢れます。
「雅風隷書体」は、その優れた視認性・可読性から書籍・小説・詩などの本文の文字組や、その親しみやすさから他の書体とも合わせやすく、様々なプロダクトデザインにおいて幅広く活用できる書体です。
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