PICK UP 書体
2017年07月14日

DynaFont PICK UP書体 -ロマン雪

ロマン雪イメージ画像

 

本を片手にじっくり研究
恋する乙女は恋も読書で勉強!
上品でレトロなスタイルは、今も変わらず永遠だから
 
上品でレトロなスタイルはスペシャルな存在です。当時、仕立ての良い洋服は、着る人々の襟を正し、相応しい振る舞いへと導いてくれました。私たちも洋服に袖を通せば、紳士・淑女の気品ある麗しいあの時代へタイムスリップできることでしょう。「レトロなスタイル」はいつまでも色あせることなく、細部のこだわりは人々を一層惹きつけて今も夢中にさせてくれます。
今回のダイナフォントストーリーでは皆様にレトロな書体であるロマン雪をご紹介します。皆さんも私たちと一緒にタイムスリップしてレトロな雰囲気に浸りましょう。
当時はハイカラでロマンチックな時代
大正(1912~1926)から昭和(1926~1989)初期は、今もなお人々を魅了する昭和モダンの時代です。デパートや映画館、ダンスホール、洋食レストランなどが次々と街に出現し、モガ(モダン・ガール)、モボ(モダン・ボーイ)と呼ばれた人々が洋服を着用し、洋食を食べました。昔ながらの細かく煩雑なしきたりは、時代遅れで決まりきったものだという考えで、恋愛においても仲人を立てない恋愛こそが最先端だという考え方もこの時代に生まれました。
日本では明治以降、西洋文化が大量に流入したことにより、1920~30年代に社会全体が徹底的に見直され、東京の街中では昔ながらの町屋に代わって、現代的な都市建築、市民の共有スペース、交通網の整備などが行われました。週末に街を散策したり、映画を見たり、珈琲を飲んだりすることが大衆にとって最も最先端の娯楽活動となり、流行ソングを聞いたり、雑誌を読んだりすることが日常生活における息抜きの1つとなりました。モダンを追求することは、都市部では最先端の風潮であり、日本の現代社会がこうして形成されていきました。
ロマンチックな時代イメージ画像
目を引く装飾的な書体
色とりどりの大衆娯楽は、新興事業の発展を推し進めてきました。当時の出版社は、一般文学などの作品を主に扱っていた「円本」以外に様々な各種大衆雑誌が創刊させました。 私たちが当時の書店に行くことができたら、今日の書店に引けを取らないほどの雑誌の種類の多さに驚くことでしょう。雑誌コーナーでは目で追えないほどの多種多様な雑誌が置かれ、子供向けの児童雑誌、男性向けの芸子の写真、少女・婦人向けのファッション雑誌などもあります。 出版業界は熾烈な競争の中で、如何に読者の目を引きつけるかという点が1つの焦点になりました。その解決策の1つが目を引くこだわりのデザインを採用することでした。こうして装飾性の高い手書き文字のタイトルが大量に使われるようになったのです。
大正時代の出版社の編集長イメージ画像
ロマン風書体シリーズ・古典ロマン
ロマン風書体シリーズは、大正、昭和時代の出版物から着想を得ています。フォントデザイナーは黄ばんでシミが見られる雑誌の中から、当時の手書き文字の余韻が感じ取れたことをきっかけとして、復刻版の文字を開発することになりました。 当時の大衆生活の中で広まっていた美的センスを復刻し、文字を通じて私たちも「大正ロマン・昭和モダン」の情緒を感じとることができるでしょう。
大正、昭和時代の古書、雑誌
▲大正、昭和時代の古書、雑誌は、特徴的な手書き文字が使われている。
大正時代の女性の雰囲気
ロマン雪は、大正時代の女性のロマンチックな雰囲気をイメージ
ロマン風書体シリーズには、ロマン鳳、ロマン輝、ロマン雪の3書体があります。明るく青春の息吹を感じられるロマン雪は、キラキラと光り輝いているようなイメージの書体で、1925年の藤原太一著書による『図案化せる実用文字』から着想を得て、図中の婦人の華麗な装いや愛らしいスタイルをヒントにして、大正末期から昭和初期にかけての古典ロマンの雰囲気を再現した書体です。

 
ロマン雪の特長
ロマン雪はPOP体をベースに、点やはらいなどの筆画に、星や月、ひし形などのいくつものモチーフを取り入れてデザインすることで、POP体により華麗で甘美な効果をもたらし、復刻文字のロマン風の印象を存分に表現しています。


ロマン雪の特長
ロマン雪の特長イメージ

▼ロマン雪 書体見本
ロマン雪書体見本イメージ
おすすめの活用方法
ロマン風書体シリーズではどの書体にも特徴的な装飾性の高い筆画で構成されており、新聞雑誌、広告宣伝などのタイトル、サブタイトルにも適しています。また、CD、ポスターなどのジャケットにも適しています。

 
ロマン風書体シリーズであるロマン鳳、ロマン輝及びロマン雪の3書体は、それぞれにA、B、立体があります。A、Bの一番大きな違いはかなのデザインで、どちらも特徴的なデザインとなっています。立体はAのデザインを立体的にしたもので、文字の性質や用途に合わせて、異なるバージョンを組み合わせて使用することが可能です。
ロマン風書体シリーズ 書体見本
「ロマン雪」フォントデザイナーへの質問/デザイナーの制作秘話
Q. ロマン風書体シリーズは、タイトル向けにデザインされたフォントですが、本文向けの文字をデザインする時のポイントとしてはどのような違いがありますか?
デザイナー:本文に使用する文字でポイントとなるのは、「可読性」です。読み手がストレスを感じることなく、文字が本来伝えるべき情報を読み取ることが出来ます。よく見かける明朝体を例に挙げると、明朝体の右端には三角形のようなデザインがありますが、これはそれぞれの文字をつなげ、右に向かって自然に読み進めることが出来るような効果があります。ロマン風書体シリーズなどのタイトル向けに開発された書体は、デザイン性が強いため、可読性への配慮よりも、特徴的な筆画を用いたデザインなどに力を注いでいます。


本文に記載しているロマン雪は、ダイナフォント年間ライセンス「DynaSmart」シリーズに収録されています。DynaSmartシリーズの詳細はこちら

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