メイキングストーリー
2017年03月14日

わずかな色の広がりで、日常はより美しく。 / 古籍糸柳

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【はじめに】

古籍糸柳は中国古籍「四庫全書」の手書き文字をもとに開発された書体です。人の手によって手書きされた文字はしなやかで美しく、まるで柳の葉っぱのように柔らかく、風に揺られているような筆使いで、字形が細い柳のように生い茂り、豊かな活力を表現しています。

【デザインの発想】

わずかな色の広がりで、日常はより美しく
 
古籍糸柳のストロークは味わい深く、繊細でありながらも生き生きとした生命力に溢れており、それはまるで金魚が水中でその美しい尾を揺らしているかのようです。3匹の金魚は特有の個性と優雅さがあり、群れになって泳ぐ事でまた違った美しさが生まれます。

【撮影】

3匹の金魚が最も美しく躍動する姿を撮影するため、今回の脚本では2匹の黒とグレーが基調の金魚が泳ぐシーンからスタートしました。その後、内側の白い鉢を合わせることで、上品さを演出しました。続いて掬い上げられた金魚が入った白い器が近づき、元々色彩の調和が取れていた空間に突然色鮮やかな金魚が放たれたことで場面にひとさじの明るさが加わり、鉢の中の世界はほんのわずかな時間で入り乱れ、素晴らしく美しい空間へと変化を遂げていきます。

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【制作秘話】

動物を撮影することは難易度が高いと言われており、また金魚は非常に弱りやすいため、水質や疾患などで死んでしまうケースがあります。今回、撮影チームは最も撮影に適した金魚を探す為、30件余りのアクアショップを探し回り、健康で美しい金魚を探し出し、その後も傷つかないように慎重に世話を行いました。中でも金魚の世話に尽力したスタッフは、金魚を世話している期間中、誠心誠意を持って金魚を育てており、全員から「お魚パパ」とあだ名を付けられました。さらに「お魚パパ」は撮影中も優雅に泳ぐ役者へのケアに奔走し、酸素の補充やきめ細かに接したことで、役者たちはストレスを抱えることなくリラックスした状態で撮影に臨むことができた為、美しいシーンの撮影に成功しました。こうして無事に撮影を終えることができた要因として「お魚パパ」の貢献がとても大きかったといえるでしょう。
事前準備だけではなく、撮影自体も大きな挑戦でした。
金魚の動きはとても美しいのですが、いかにして脚本通りに金魚を泳がすかという点に苦労しました。まず、水草が揺れて画面を乱してしまう状況が懸念され、撮影チームは先に水草を固定させ、金魚が主役になるように工夫を凝らしました。

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そして、ここでもっとも難しいシーンがやって来ました…
—小さな器に入った金魚を鉢に放つ瞬間です!-
金魚をスムーズに放ち優雅で躍動感のある姿を演出するために、金魚の頭が必ず前を向いた状態で、且つタイミングを見計らいながら大きな鉢に移す事が必要となります。何度か試行錯誤を繰り返している中で、小さな器から金魚を放つ1秒前に、どうしても突然そっぽを向いてしまう状況が続きました。それでも回数を重ねる事で、ようやく雲の流れのようなシーンの撮影に成功し、3匹の金魚が真っ白な鉢の中で美しく泳いでいる様子に、現場のスタッフは思わず安堵しました。
そして撮影終了後、金魚達は「金魚パパ」の手を離れ、新たに育ててくれる人と巡り会うことができました。彼らは狭い金魚鉢を飛び出して、新居へと引っ越していきます。
今回のシーンに華を添えた金魚たちの新たなストーリーにご期待ください!


古籍糸柳
古籍糸柳
カテゴリー:古籍書体
書体の太さ:W3
中国の有名な古籍「四庫全書」をもとに開発された書体です。「四庫全書」の文字は、楷書の字形が細い柳のように生い茂り、豊かな活力を表現しています。特に左はらい、右はらいのストロークが柳の葉っぱのように柔らかく、風に揺られているような印象を与えます。古籍ならではの情緒を活かした文字組が可能です。
古籍糸柳

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