メイキングストーリー
2017年02月27日

苦楽を経験した今だから友情の大切さが分かる。 / 京劇体

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【はじめに】

京劇体は、ゴシック体に京劇で着用する衣装「水袖」のイメージをプラスし、喜怒哀楽などの様々な感情を表現した書体です。京劇とは日本の歌舞伎にあたる中国の伝統演劇で、衣裳の袖に付けられた白い布を「水袖」といいます。

【デザインの発想】

苦楽を経験した今だから
友情の大切さが分かる。

年末は気心の知れた友人と集まって語り合うのにとても良い時期です。固い絆で結ばれた友情は寒い時期でも私たちを温かく癒してくれます。挨拶代りの一杯で体を温め、そして、友人と語りあえば、自ずと心まで温まります。
これまで味わった辛いことや楽しいことを思い返しながら、来年の抱負や計画を語り合う団らんのひととき。
今年も変わらずそばに居てくれてありがとう、来年もまた宜しくお願いします-乾杯!

【撮影】

今回のストーリーは寒さや温かさといった「温度」が深く感じられる内容です。
制作スタッフは、コントラストを下げることで、素朴で落ち着きのある季節感を演出しました。画面の中心の囲炉裏には真っ赤に焼けた炭を熾しており、パチパチと火花が散っています。そこへ薪をくべることで、囲炉裏から醸し出される厳しい冬に見立てました。画面から暖かい情景を感じてもらうために、まず冷え切った手を画面に加え、囲炉裏がちょうど温まった頃、手を伸ばして暖を取っているという方法で表現しました。
最後に、2つの杯を置き、気心の知れた友人同士が仲睦まじく語り合っているイメージを作り出し、身も心も暖かくなるような仕上がりにしました。

【制作秘話】

撮影場所である台湾の気候が温暖であり、囲炉裏を使用する習慣がなく、そこで冬らしい景色を再現するために特別に暖炉を作り、撮影しました。今回は、室内で撮影を行ったため、炭などは先に外で熾してから室内に移動させるという手法をとっています。

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炭を部屋に移動させた後は、室内に煙が充満し、休む暇もなく懸命に扇風機で煙を逃がしつつ、炭火が消えてしまわないように細心の注意を払い、煙を我慢しながら撮影を行いました。また、囲炉裏の囲いは、本物の木で制作しておらず、熱にどの程度、耐えられるか分からず、とにかく一刻も早く撮影を終わらせる必要がありました。手で暖を取るシーンでは、手の演者が凍えそうな演技の感覚を掴めず、何度か撮影を中断し、演技指導が入りましたが、テイクを繰り返す後、演者のぎこちなさが、かえって凍えているかのようなイメージへと繋がり、思いがけず無事にシーンを撮影することが出来ました。

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ラストの杯を乾杯するというシーンでも紆余曲折がありました。杯を持つ配役のスタッフ同士のタイミングが合わず、ちょうど乾杯をする際にどちらかの杯が先に動いてしまって、杯を合わせることができませんでしたが、練習を重ね、ようやくタイミングが合い、イメージ通りのシーンを撮影できました。
仕上がったシーンを見て、スタッフ一同、苦楽を経験した今だから友情の大切さが分かる、その気持ちを改めて強く感じとる事ができました。皆様、撮影お疲れさまでした、乾杯!


京劇体
京劇体
カテゴリー:POP系書体
書体の太さ:W3/W5/W7
京劇体はゴシック体をベースに、「水袖」のイメージをプラスし、喜怒哀楽などの様々な感情を表現した書体です。京劇とは日本の歌舞伎にあたる中国の伝統演劇にあたり、衣裳の袖に付けられた白い布を「水袖」といいます。
京劇体

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