連載コラム
2016年12月22日

ぬらくら 第67回 スマートカメラ

その使い方のマナーでとかく話題になることが多いスマートフォンですが、それだけ生活に溶け込んでいるということなのでしょう。

今やスマートフォンは電話をするために使われるより、インターネットを通じて友人・知人とのコミュニケーションや情報を得るため、時にはゲームを楽しむたに使われることの方が多いのではないでしょうか。

スマートフォンが開いた世界にカメラとインターネットを融合した世界があります。 撮影した写真を、即、インスタグラム(Instagram)やフェイスブック(Facebook)、ライン(Line)などに投稿して、たくさんの人たちと共有する、これぞスマートフォンのカメラ機能が提供する世界です。

スマートフォンに搭載されているカメラの性能は、デジタル・カメラを持つ必要が無いくらい、あるいはそれ以上の性能になり、デジタル・カメラの売り上げを圧迫していると言われるようになりました。

レンズのこともフィルムのことも、そして露出のことも気にせず、思った時に何時でも写真が撮れる理想のカメラは一枚の板のようになってしまったスマートフォンのカメラ機能かもしれません。

世界で初めてカメラの機能を搭載した携帯電話機が何だったのか調べてみました。 1999年に発売されたVP-210という型番のPHS電話機が、世界で最初にカメラ機能を搭載した携帯電話機で、これを作ったのは京セラです。

この電話機のカメラ機能はテレビ電話用として搭載されたようで、遠く離れたお爺ちゃんと孫、あるいは恋人同士など、顔をみながら電話をしたい人達を利用者として想定したそうです。

電話機にカメラの機能を搭載するというアイデアがあったのですから、カメラに電話の機能を持たせたた「スマートカメラ」とでも呼べばいいような製品の発想があってもよかったと思うのですが、そういう製品は出てきませんでした。(もっとも、近年になってWiFi機能を搭載したデジタルカメラが各社から出ていますが、さすがに通話機能は搭載されていないようです)。

この違いは何処から来たのでしょうか。

携帯電話機はコミュニケーションのための道具、カメラは画像を記録するための道具。

電話機はたくさんの人たちと繋がるという広がりを持った道具、カメラは広大な世界から一瞬をピンポイントですくい取るための道具。
携帯電話機もカメラも「情報」というキーワードでくくることができる道具ですが、それぞれの立ち位置は正反対です。
この辺りに答えをたぐり寄せるヒントがありそうですが、何故「スマートカメラ」が生まれなかったのか、その理由を探っても奥が深くて、とても答えにたどり着けそうもありません。

……と、ここまで書いてきて、もしやと思いインターネット上を検索してみたら、ありました、通話機能付きのデジタルカメラ!

スマートフォンのカメラ機能に特化した携帯電話機、あるいはデジタルカメラにOS (*1) としてAndroid (*2) を搭載して通話機能を持たせたカメラ、さすがですねメーカーさん! 

*1 OS
Operating System(オペレーティングシステム)のこと。
キーボード・マウス・ディスプレー・プリンターなどの入力・出力装置の管理、メインメモリ・外部記憶装置やファイルシステムの管理、ネットワークやデータ通信の制御など、コンピューターの基本機能をを司るプログラム。
パソコン用のOSとしてMicrosoft社のWindowsやApple社のMac OS Xがある。汎用コンピューター用のOSにはUnixやLinuxなどがある。
他に家電製品などに利用されている組込み系のOSにリアルタイムOSと呼ばれるμITRONやQNX、LynxOSなどがる。

*2 Android
Google社が作ったスマートフォンやタブレット用のOS。アンドロイド。
スマートフォン用のOSには他にApple社のiOSやMicrosoft社のWindows Phoneなどがある。

タイトルの「ぬらくら」ですが、「ぬらりくらり」続けていこうと思いつけました。
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  著者 Information

ダイナコムウェア コンサルタント
ダイナコムウェア コンサルタント
mk88氏

PROFILE●1942年東京都生まれ。
1966年桑沢デザイン研究所ビジュアルデザイン科卒。
設備機器メーカー、新聞社、広告会社を経て、
総合印刷会社にてDTP黎明期の多言語処理・印刷ワークフローの構築に参加。
1998年よりダイナコムウェア株式会社に勤務。
Web印刷サービス・デジタルドキュメント管理ツール・電子書籍用フォント開発・
フォントライセンスの営業・中国文字コード規格GB18030の国内普及窓口等を歴任。
現在はコンサルタントとして辣腕を振るう。
Blog:mk88の独り言

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